psychological attack(精神的な攻撃)
time 2015/12/10
トリノオリンピックの公開練習で荒川静香選手が3回転の3連続ジャンプを決めたときにアメリカの解説者が発した言葉です。
これはどういうことかというと、3回転の3連続ジャンプ自体は試合に組み込む必要は全くありません。
むしろ回転不足を取られる危険性のほうが高いと思います。
実際、あれを審判が見たら回転不足を取るでしょう。
でも問題はそこではなく、いかにアピールできるか、他の選手にプレッシャーをかけられるかです。
実際、スルツカヤ選手もコーエン選手も荒川選手を意識してか、十分な練習はできませんでした。
そして結果はみなさんのご存じのとおりです。
これはソチオリンピックのパトリック・チャン選手にもあてはまるかもしれません。
彼が2013年のグランプリファイナルに出場すると聞いたとき、「棄権しないの?」と思いました。
もちろん棄権するには何らかの理由がないとダメなのですが、日本開催でここでもしいい演技をしても点が伸びずに負けてしまったらという思いが僕にはあったからです。
結局、LPは素晴らしい演技であったにも関わらず負けてしまいました。
そしてパトリック・チャンはそのあと大スランプに陥ってしまいます。
そしてソチではまさかの失敗続きで優勝を逃してしまいました。
そして今、NHK杯で羽生選手が出した322点という得点、これが他の選手にはpsychological attackになりそうです。
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